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2012年7月の代表メッセージ

■□ 責任の明確化 □■
 今年の6月は、寒いと感じる日が多かったですね。いったいどうしたんでしょう。
 7月からは、暑くなるとのことですので、お互い身体には気をつけましょう。
 今朝、各新聞やネットには、いじめに関するとんでもない記事が載っています。

 昨年10月の大津市中学2年生の男子生徒の自殺事件における全校生徒へのアンケートで、「自殺の練習をさせられていた」と回答していたことが3日に分ったというものです。

 アンケートには生徒からの回答として、
 「死んだスズメを口の中に入れろと言われていた」
 「昼休みに毎日自殺の練習をさせられていた」
 「自殺の練習とか、トイレで殴られていたとか、死んだスズメを口の中に入れろと言われていた」
 「何回も自殺の練習をさせられていた。先生に相談したけど何もしてくれなかった」
 「昼休みに毎日自殺の練習をさせられていた」
 「がんの友達に自分の命をあげるなどと言っていたらしい」
 「友達なのにお金を恐喝されていた」
 「脅して銀行の番号を聞き出し、その銀行からとったお金を使っていた」
 「万引きを強要されていた」
 というものがあったと報道されています。

 市教委は昨年の11月、記名で生徒が実際に目撃した回答のみを公表し、これらのアンケートの大半は無記名であったり、こう聞いたという伝聞だという理由で公表していなかったとのこと。
 とんでもない自己正当化、いいわけです。
 今回、市教委から提供を受けた原告側が訴訟の資料として提出したことで判明したということでした。

 しかも、市教育委員会はいじめの存在は認めているが、現在も一貫して「いじめと自殺との因果関係は判断できない」との主張を変えていません。

 11月に市教委は、
 ・ヘッドロックをかける。
 ・トレーニングと称して押さえ込む。
 ・毎日のようにズボンをずらす。
 ・蜂の死骸を食べさせようとする等々の事実を認めているのです。
 しかも、担任がいじめの現場を目撃し、注意していたことさえ明らかにしています。

 いじめは「加害者が悪い」ということが、いじめの根底です。
 しかし、それをやめさせなかった教師の責任は重大です。
 学校の問題もそうですが、なによりその教師、個人の問題です。

 いじめ目撃していて何故止めなかったのか。
 注意したというのですが、本当に止める気があれば、注意して終わるのではなく、叱った上で、いじめが止まったかどうかを確認し、さらにその後を注意深く見守り、いじめがなくなったと誰もが認めるところまで持って行く、ここまで全て教師の責任です。

 「直接の責任は教師にある」ということに目をつむってはなりません。
 大津市教委の対応から浮かび上がって来るのは、「責任からの逃避」、「責任の回避」です。
 被害者家族から追求されたくない、マスコミから叩かれたくないなど、事の重大さを知っているが故の逃避工作なのだとしか思えません。
 組織全体の責任を取らない姿勢が教師個人にまで浸透しているところに教育界の大きな問題が潜んでいるように思います。

 そして大津のような悲惨な事件を民事だけで終わらせていいのでしょうか。
 刑事としても教師の責任を追及する必要があるはずです。
 お隣の韓国では、今年2月、いじめ自殺した子を放置していた教師が、「職務遺棄の容疑で立件」との報道がなされたばかりです。

 先般、私たちは、東京の品川区にいじめ防止条例制定の陳情を行いましたが、「不採択」となりました。
 その理由の大半は、罰則に対するアレルギーであるようにしか感じられません。
 学校においては加害者だけでなく、いじめを放置した教師にも責任があるということを明確にしなければなりません。
 教師の質が落ちている現代においては、いじめを放置した教師に対しての明確な処罰が必要です。
 処罰の明確化がひとつの歯止めとなります。
 私たちもいじめ防止のためにいじめ解決、いじめ相談やシンポジウムに取り組んでいます。
 しかし、私たちではできないこともあります。

 この場をお借りして、政治家の皆様はぜひ、政治家でなければできないことに取り組んでいただきますよう、心からお願いするものです。

いじめから子供を守ろう ネットワーク

代表 井澤 一明