2013年4月の代表メッセージ

■□「文書」こそ、いじめ解決の王道 □■
 4月ですね。入学式、入社式の季節になりました。
 新しい環境に期待に胸ふくらませている子供たちの姿が目に浮かびます。

 いじめられていた子も新しい学年、学校を迎えるこの時期、ある意味でのチャンスと言えるのではないでしょうか。
 過去の自分と決別し、新しい友達をつくったり、新しい自分に生まれ変わったつもりで新たな一歩を踏み出してみることをお勧めしたいと思います。
 「そう言われてもどうしたらいいかわからい」と思うこともあると思います。
 その時は、仲良しの子に聞いたり、大人に聞いてみて下さい。
 私たちも相談にのりますので、連絡してください。

 保護者の皆様には、新学期を迎えるにあたり、もしもいじめが起きた場合には、文書が「解決の鍵」なることを再度、思い出していただきたいと思います。

 私たちは、「いじめを解決できるのは学校なんだ」と訴えておりますし、先生にやる気になってもらう方法として「文書で依頼する」ことが効果的ですと話しています。

 文書とは、「被害の状況」と「学校への要望」の2種類の提出を提案しています。
 その時に一番に大事なことは、「事実が明確に書かれているか」ということです。
 自分の子供のことですから、ついつい感情におぼれてしまいがちです。
 私たちが確認を依頼された文書を読むと「つらいんです」、「先生は間違っています」、あるいは「許せない!」と書いてしまう方が8割程度にものぼります。
 気持ちは分かりますのでそのように書いても結構です。
 でも、そこに「事実」がなければ「言いがかり」、「モンスターペアレント」と言われてしまいます。
 何時、どこで、だれに、どのような方法で、何をされたのか。
 いわゆる5W1Hと言われる内容を盛り込んで「被害状況」を記入しましょう。
 いじめ問題は「証拠」がそろわないことが多いのですが、時系列で書かれた「被害状況」の文書は「証拠」の代用になるのです。

 さらに、お子さんを守るために何をして欲しいのかをまとめて学校に要望しましょう。
 「謝罪の会を開いて下さい」、「加害者の親に連絡してください」、「クラス替えをお願いいたします」、「担任の交替をお願いします」など状況に応じた要望の伝えることが大事です。

 注意点としては、こちらが理不尽な要求や過大な要求をすると、逆に加害者になってしまうことがあるということです。
 「多額のお金をだしてほしい」、「一生涯、面倒見ろ」などと書いてしまうのは考えものです。

 2時間かけて、口頭で担任の先生にいじめ解決を依頼しても、担任から校長先生への報告は、10分足らずでしょう。
 文書にすればコピー機によって、校長先生のみならず、教頭、学年主任、養護の先生方に、詳しく正確な状況が短時間に伝わります。
 その結果、いじめが解決する時間が思いもよらない程の短時間で解決に至ることになります。
 文書にすることは大変ですが効果は大きいと言えます。

 4月に入り新学期に際して、文書にする際の簡単な注意点を述べてみました。
 詳しくは、ホームページをご覧いただきたいと思います。
 (被害事実のまとめ方)
 (学校の要望書の作成書)

 いじめ問題解決のためのポイントはやはり「文書」です。
 文書があることで学校や先生を説得し、先生をいじめ被害者の味方につけることができます。

 いじめのない学校生活を子供たちに送ってもらいたいものです。
 保護者、教師、手を携えて「いじめを許さない学校」をはぐくめたら素晴らしいことだと思います。

いじめから子供を守ろう ネットワーク

代表 井澤 一明