2012年9月の代表メッセージ

■□ 学校が変わった? □■
 9月ですね。まだまだ暑い日が続きますが、先日、帰宅途中でコオロギの声が聞こえてきて、少々びっくりしました。
 秋は確実に来ています。

 今年の夏休みは、大津のいじめ自殺事件の報道の影響が、私たちのところまで押し寄せてまいりました。
 例年ですと、夏休みになると新規のいじめ相談は、ばったりと来なくなるのですが、今年は毎日毎日、新しいいじめ相談が舞い込んでまいりました。
 さらにメディアからの取材の電話もほぼ毎日のように掛かってきています。
 そして新学期。まだ始まったばかりですが、いじめ相談がさらに増えています。

 現在、大津のいじめ自殺事件の報道を受けて、いじめについて学校に相談しやすい状況が生まれています。
 また、私たちの所に相談してこられる方と話す中で学校の姿勢に変化が見られることがわかってまいりました。
 あるお母さんは、学校が変わってしまったというとまどいを話されました。
 「今度の事件が起きてから、学校が厳しくなったんです。
 うちの子が先日、軽い気持ちでクラスの子をからかったのですが、先生たちが4人も出てきて叱られました。
 今までこんなことなかったのですが。学校の対応が、いきなり変わってしまってとまどっています」
 このような形で学校が毅然とした指導、規範意識の醸成に取り組んで行ってくれるなら、私たち保護者にとっても大変にありがたいことです。

 但し、中には反対にとんでもない反応を示している学校も出てきています。
 「うちの子は教師からのいじめで発達障害になりました。でも学校はそんなことなかったと担任をかばい続けています。
 教育委員会への報告書には、学校は保護者に謝罪して許しをもらったということになっていました。
 謝罪なんてしてもらっていないと教育委員会にも学校にも言いましたが、取り合ってもらえません。
 アンケートの開示もしてくれません。」
 徹底した隠蔽に入ろうとうごめいている学校が存在するのです。

 さて、皆様のお近くの学校はいかがでしょうか。変化はありますか。
 これから季節は文化祭、体育祭もあります。教師と顔を合わす機会も多くなることと思います。
 立ち話で結構ですので、「大津のいじめ事件マスコミ、すごかったですね。学校では何かしてますか?」と聞いてみて下さい。
 その先生の反応を見れば学校の姿勢がお分かりになることでしょう。
 ぜひ、学校の姿勢をご自身の目で確かめて下さい。
 学校の姿勢を知っておくことで、トラブルが起きたときにどのように対応すべきかという方向性を決める判断材料になります。

 いじめのない学校をつくるため大事なことは、学校に善悪を峻別する姿勢を持ってもらうことです。
 何が悪で何が善か。その上で「悪」をのさばらせない。「悪」を叱ることです。
 この姿勢は家庭でも大切にしていただきたいと存じます。

いじめから子供を守ろう ネットワーク

代表 井澤 一明