2013年6月の代表メッセージ

■□ 戻りつつあるいじめ対応 □■
 梅雨ですね。なぜか晴れの日が多いようにも思いますが、梅雨の6月です。
 毎年、この時期になるといじめ相談が増えてきます。
 6月になってからいじめが増えるというよりは、実は5月には既にいじめが起きていたということです。
 いじめのつらさに耐え切れなくなって、おかあさんにいじめを打ち明けたり、あるいは、体調を崩すなどの子供の異変に気付いた親が、お子さんに問いただしていじめが発覚する時期が、6月だったというのが実際です。

 昨年の7月には、滋賀県大津市の中学生いじめ自殺事件がマスコミに大きくとりあげられました。
 その影響を受けてしばらくは、学校はいじめの早期解決のために積極的に取り組む姿勢が感じられました。
 しかし、喉元過ぎれば熱さを忘れるの言葉のように、最近はまた、もとの対応に戻りつつあるようです。

 しかもそれは学校だけにとどまりません。大津の問題を契機に対応を変えたはずの各地の相談機関でも従前の対応に戻ってしまったようです。

 先日、いただいた電話でも、「公共のいじめ相談窓口に電話したら、『うちより、あちらの相談窓口のほうがよく知っている』と言われ、そこに電話したら、また、別の電話番号を教えられ、相談には答えてはくれずに、たらい回しにされて、どうしたらよいのか、途方にくれました」という保護者がおられました。

 私たちの提案しているいじめの解決法についてご説明したところ、「ここに電話して、はじめて何をして良いかわかりました。
 ありがとうございました」と少しホッとした様子で話されていらっしゃいました。

 本来、文科省がテレビコマーシャルを流してまで訴えているいじめの相談窓口が無策であっては、子供たちを助けることができません。
 苦しんでいる子供たちのためにより実際的な解決策についての知識を持つ必要があります。
 私たちの提唱している解決法を、私たちは自分たちのものだけにしていません。
 ネットでも公開していますし、書籍にもしました。
 先日も、本を読んで解決できましたと全く知らない方からお手紙をいただきましたし、ネットを見て解決できたというメールさえ届きます。
 自分たちで言うのも、やや気がひけますが、この解決法には本当に解決する力があるのです。

 いじめで苦しんでいる子供たちのために、小さな力になりたいと私たちは願っています。
 皆様と共に、子供たちに素晴らしい未来、希望に輝く未来を見させてあげたいものです。

いじめから子供を守ろう ネットワーク

代表 井澤 一明