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今月の代表メッセージ

6月のメッセージ


■□ 子供のスマホを覗いたら、いじめを見つけてしまった! □■

梅雨の季節になりました。しばらくは重苦しい天気が続きそうです。

この6月は、いじめが多くなってくる時期でもあります。
昨日、事務所に「息子のスマホに、友だちからひどいメッセージが入っていた」という相談が入りました。
SNSを使ったいじめです。
「SNSいじめ」と呼んでいいと思いますが、私たちのところに来る相談の殆どは「LINEいじめ」です。
それ以外にも、twitter、掲示板、facebook、instagramなどでもいじめが起きています。

対処法としては、相手が見知らぬ全くの他人からの誹謗中傷でしたら、アカウントを削除してしまうのが一番簡単で、最も早く解決します。
しかし、子供たちの「SNSいじめ」は、ネットの中で起きているわけではありません。
大半は、リアル、つまり現実の友達関係、クラスとか学校とかで「相手が分かる関係」の中で起きています。
従って、いじめの対処方法は、原則、「学校に相談する」ことで解決します。
より詳しくは、ホームページ(注1)、もしくは書籍(注2)を参考にしていただければと思います。

さて、今回は、「親がSNSいじめを見つけた」という場合の対応について考えてみたいと思います。

保護者が「頭が痛い」と感じるのは、親が発見したスマホの中のいじめを、
「親子関係を傷つけないように、いじめられていることに気付いたよ」と伝える方法だと思います。
なぜ悩むのかと言えば、「黙ってスマホを見た」ということに負い目を感じてしまうことが多いからだとも言えます。
さらに、「スマホ読んだよ」と言えば子供がキレて「うるせー。なんで、勝手に読んでんだよ」と怒り出すことが予測できてしまうためになかなか言い出せないということもありますね。
こうなってしまうと、いじめの話は全くできなくなってしまいます。
日を改めて、話そうと思うのですが、一度こじれると、お互いに話題にしにくくなるのが一般的です。
しかし、その間にも、いじめは進行して行くのです。

では、こうならないようにするために、いくつかの提案をしたいと思います。
一点目は、正論ですが、実際には難しい方法です。
それは「私が、スマホを見てもいいようにしておくこと。この約束を守るならスマホの料金、払うよ」と子供と約束しておくことです。加えて時折、確認することも忘れてはなりません。
これができていたら、「スマホ見たけど、もしかして、いじめられてる?」と簡単に切り出せます。
でも、これができる家庭はそう多くありません。
思春期の子供たちは独立心が芽生えますので特に難しくなります。

では、二点目としては、「子供にスマホを見た」と言えない場合の提案です。
最良なのは「本人から話させる」ことです。これが一番です。
本人が「話したくなる」ように持っていくことができたら最高の対応と言えます。
ここは親の腕の見せ所、工夫のしどころと言えます。

より話しやすくするために、「話のきっかけ」を、振ってみましょう。
新聞やテレビのいじめ問題を振ってみる、あるいは単に学校や友だちの近況などを振ってみることで、話のきっかけになることがあります。
私たちのところにあった相談では、「学校から帰ってきて、すぐ部屋で泣いていて。理由を聞いたら、息子が話してくれたんです」
あるいは、「娘が一晩中、LINEしていて。問いただしたらいじめられているとのことでした」
など、子供の様子をきっかけにして、いじめを告白してくれることがあります。
ですから、「昨日、スマホ、あまりいじってなかったね。どうしたの?」、「近頃、おかしいよ。朝、つらそうだし。何かあった?」、
あるいは、「○○ちゃんのお母さんが電話してきてね、あんたのこと心配してたんだよ。」などの切り出し方も良いと思います。
「ちょっとうまく行っていない」と言い出したら、しめたもの。
さらに、状況によっては、実際に、学校に様子を見に行くことも考えてみてください。
学校に行ってきて「今日、学校に行ってきたんだ。あなたいじめられてるよね。わかるよ」
ここまで言えば、何らかの答えはでてくると思います。

そして、三点目。
緊急を要するような時には、反発されることを覚悟の上で、ぶつけなければならない時もあることを知っておいていただきたいと思います。
いじめによって、精神的に不安定になったり、身体の不調を訴えるような時が、その時です。
すぐにでも対処し、子供に安心感を与えなくてはなりません。
ですから、「ごめん。心配だったからスマホを見たよ」と思いきって打ち明けて下さい。
さらには「あなたは悪くない。学校休んでもいいから」などの言葉をかけて、親が『絶対に守る』という姿勢を示してあげてください。
追い詰められているような時には、「スマホを見られた」ということでの反発よりも「助けてもらえる」という安心感の方が先に立つものです。

「SNSいじめ」は、ある意味で「未知なるものへの恐怖」を伴っています。
よくわからない、知らないということで恐怖心が倍加してしまいます。
ですから、子供たちがよく使っているアプリについては保護者も概要を知っておくようにすることが大切です。
一度は使ってみて下さい。
大半の保護者の皆様は、すでにSNSを使っていることとは思いますが、まだの方は、まずはLINEを使ってお子さんとメッセージを交換できるようになっていただきたいと思います。
併せて、スクリーンショット(画面の画像)の撮り方を身につけておいていただきたいと思います。
何か起きた時には、この画像データが、いじめの証拠として使えます。

なにかお困りのことがありましたら、ご遠慮無くご相談ください。

(注1)ホームページ「いじめ解決方法」
http://mamoro.org/solution

(注2)参考書籍
「いじめは犯罪!絶対にゆるさない!いじめに悩むこどもたち、お母さんたちへ」井澤一明著(青林堂刊)

いじめから子供を守ろう ネットワーク

代表 井澤 一明


 【過去の代表メッセージ】
 2017年5月の代表メッセージ『教員が子供のことを考える』
 2017年4月の代表メッセージ『教育は自由であるべきだ』
 2017年3月の代表メッセージ『学校は「変えよう」と思えば変わる』
 2017年2月の代表メッセージ『学校にとっては暴力より「いじめ」が問題』
 2017年1月の代表メッセージ『1.いじめ撲滅に向けて、2.「いじめ」はなぜ起きる?』
 2016年12月の代表メッセージ『学校を通さずに「重大事態」の報告できるシステムを!』
 2016年11月の代表メッセージ『いじめの実態といじめ認知件数』
 2016年10月の代表メッセージ『被害者ファースト』
 2016年9月の代表メッセージ『子供たちが不安になる季節』
 2016年8月の代表メッセージ『「生徒指導支援資料6“いじめに取り組む”」に学ぶ』
 2016年7月の代表メッセージ『リフレッシュ』
 2016年6月の代表メッセージ『生徒自身によるいじめ対処の実践』
 2016年5月の代表メッセージ『捏造もありえる? 学校主体の調査委員会』
 2016年4月の代表メッセージ『「お互いを知る」からいじめが起きる』
 2016年3月の代表メッセージ『いじめによる後遺症を残さないために』
 2016年1月の代表メッセージ『新年にあたって』
 2015年12月の代表メッセージ『いじめに少人数学級は有効か』
 2015年11月の代表メッセージ『学校は治外法権ではない』
 2015年10月の代表メッセージ『「教師の力」が教育の力となる』
 2015年9月の代表メッセージ『「大阪市いじめ対策基本方針」に教師の懲戒処分』
 2015年8月の代表メッセージ『パソコンが原因?』
 2015年7月の代表メッセージ『1.「人としての誇り」を育てたい、2.自殺するぐらいなら学校に行かなくてもいい』
 2015年6月の代表メッセージ『「学校は警察じゃない」に反論しよう』
 2015年5月の代表メッセージ『5月は、不安な時期。支えてあげて欲しい』
 2015年4月の代表メッセージ『言うべきことは言おう』
 2015年3月の代表メッセージ『道徳教育のモラルジレンマ』
 2015年2月の代表メッセージ『フィンランドの教師が語る「家で教えて欲しいこと」』
 2015年1月の代表メッセージ『新年を迎えて』
 2014年12月の代表メッセージ『相談、続々の12月』
 2014年11月の代表メッセージ『35人学級?』
 2014年10月の代表メッセージ『警察庁統計発表によせて』
 2014年9月の代表メッセージ『やればできる』
 2014年8月の代表メッセージ『いじめと戦おう』
 2014年7月の代表メッセージ『不登校ゼロの学校があった!』
 2014年6月の代表メッセージ『子供ができるいじめ対処』
 2014年5月の代表メッセージ『子供の無限の可能性を信じよう』
 2014年4月の代表メッセージ『あきらめない』
 2014年3月の代表メッセージ『教師に道徳教育を』
 2014年2月の代表メッセージ『国境を越えて、いじめをなくそう』
 2014年1月の代表メッセージ『新年にあたって』
 2013年12月の代表メッセージ『いじめと学力』
 2013年11月の代表メッセージ『フリースクールより転校を!』
 2013年10月の代表メッセージ『「いじめ防止対策推進法」施行』
 2013年9月の代表メッセージ『子供たちにスマホ時代が来た!』
 2013年8月の代表メッセージ その2『いじめの原因は家庭?』
 2013年8月の代表メッセージ その1『実効性が薄い「いじめ防止対策推進法」』
 2013年7月の代表メッセージ『いじめ自殺をなくしたい! 参院選立候補表明』
 2013年6月の代表メッセージ『戻りつつあるいじめ対応』
 2013年5月の代表メッセージ『スクールカースト?』
 2013年4月の代表メッセージ『「文書」こそ、いじめ解決の王道 』
 2013年3月の代表メッセージ『子供たちのために 』
 2013年2月の代表メッセージ『ならぬものはならぬものです』
 2013年1月の代表メッセージ『さあ2013年』
 2012年12月の代表メッセージ『書籍紹介「いじめを絶つ! 毅然とした指導3」』
 2012年11月の代表メッセージ『「本気の先生」を応援したい』
 2012年10月の代表メッセージ『可児市いじめ防止条例施行』
 2012年9月の代表メッセージ『学校が変わった?』
 2012年8月の代表メッセージ『子供に元気を』
 2012年7月の代表メッセージ『責任の明確化』
 2012年6月の代表メッセージ『もうすぐ夏休み?』
 2012年5月の代表メッセージ『「なぜ日本の教育は間違うのか」(扶桑社刊)に思う』
 2012年4月の代表メッセージ『自律心を大切に』
 2012年3月の代表メッセージ『春休みを前に…』
 2012年2月の代表メッセージ『「いじめを訴える」ということ』
 2012年1月の代表メッセージ『新しい年を迎えて…』