2022年2月の代表メッセージ

2月の代表メッセージ


☆2022年2月25日☆
[いじめから子供を守ろう メールマガジン]

◇ 代表メッセージ ◇
■□ 「手遅れ」にしないために □■

2022年も2月が終わろうとしています。
今年は雪が多いために被害が出ているというニュースを何度も拝見しています。
雪の多い地域にお住まいの方はさぞや大変なことだろうと思います。

それでも季節は春、卒業シーズンを迎えようとしています。
いじめの相談に預かったお母さんの中には
「もう卒業式まで学校に行っても授業もないんです」と話される方もいらっしゃいます。
つらいというお気持ちはわかります。
しかしながら、「学校に行くのは残り何日です」という状況でご相談いただいても、
できることが限られてきてしまいます。

今から「グループを替えてもらいたい」、
あるいは「担任に代わって欲しい」という要望を実現するのは大変困難です。
この時期、学校側がいじめ解決に積極的にならないからです。
何とか引き延ばそうとしてくることが多いのです。
しかし、次の学年にあがられるお子さんであれば、
「次の学年では、いじめ加害者とは一緒のクラスにしないでください」
「今の担任の先生のクラスにはしないでください」
という要望を伝えたりすることはできます。
また、いじめ解決のために学年をまたがったとして
解決に向かって学校と話し合いをすすめることができます。
ですが、卒業を目前にしている子供たちにとっては、解決できないこともあります。
残された対応は「いじめ防止対策推進法」にいうところの「重大事態」であるとして
調査委員会を設置して、「調査報告書」の提出をもとめ、
卒業後であってもいじめ加害者に反省を促し、謝罪を求めていくという方法になると思います。
しかしながら、加害者も卒業してしまって他の学校にいますので、どうしても時間がかかってしまいます。

本来は、
1,いじめをやめさせる
2.被害者の訴えを真摯に聴く
3.いじめられない学校環境を整える
4.加害者を個別に指導する
5.加害者からの話をよく聴くと同時に、「いじめは許されない」と明確に告げる
6.加害生徒に反省を促し「二度といじめない」という約束をさせる。
7.加害者一人ひとりから被害生徒に謝罪する機会を設ける
8.被害者を守るための具体的な施策を実施
9.被害者がいじめを受けていないか継続的に見守る
というようなフローで対応していくことが大切だと、私たちは考えています。

このアプローチをしていくためには、せめて1月中にはご相談をいただきたいと思います。
本来、素晴らしい先生、教師の下では、「いじめは一日で解決する」のです。
しかし、私たちのところにご相談をしてこられる保護者の方の場合、
ここに来るまでに、学校と何度も話し合いをしたり、教育委員会に訴えたりしている方がほとんどです。
それでも「学校がいじめを解決してくれない」ので、
私たちの「いじめから子供を守ろうネットワーク」にご相談して来られます。
ですから、この状況を覆すには、かなりの労力と時間を伴うことが多くなります。
もちろん、一回のみの交渉で解決することもありますが。

お伝えしたいことは、「いじめかも」と思ったら躊躇せずにご相談いただきたいということです。
また、ご相談の中には「今、お話したのは今の学年のいじめのことなんです。
いじめが始まったのは小学校の1年の時からなので、もう4年になります」
このような事例もあります。
その間、本人もご家族も何年も頭を悩ませていたことでしょう。
でも、そこまで我慢する必要はありません。
やはり、いじめ解決の特効薬は「早期発見・早期解決」です。
世間体に振り回されてもいけません。
遠慮なくご相談いただきたいのです。

なにかおかしいと思いましたら、メールでも構いませんので
ご相談ください。
ご一緒に、子供たちを守っていきましょう。

一般財団法人 いじめから子供を守ろうネットワーク
代表 井澤一明

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